Sunday, March 23, 2008

無花粉スギ、石川県が開発・効果「長い目で」

無花粉スギ、石川県が開発・効果「長い目で」

 石川県はこのほど、富山、新潟両県と共同で、「精英樹」と呼ばれる優れた形質の木で花粉の出ないスギの開発に成功した。現在石川県で15本の苗木を保有し、一番大きいのは高さ約30センチ。植樹できるまでに約3年かかるが、早くもほかの自治体や製薬会社から問い合わせが相次いでいるという。

 日本人の5人に1人が悩むとされるスギ花粉症。全国に植樹され効果が表れるのは当分先だが、県の担当者は「まず苗木を2014年までに100本に増やしたい。長い目で見てもらえれば」と将来に期待している。

 無花粉スギは自生するスギにも存在するが、形質が優れた精英樹のスギでは初めてという。

 石川県などは1992年に富山県で見つかった無花粉スギと、精英樹の有花粉のスギとの人工交配を繰り返して開発した。

 石川県林業試験場の小倉晃主任技師(33)によると、スギは樹齢25年ごろから花を咲かせ、30年ごろ最も活発に花粉を飛ばす。木材として使いやすい太さになるのは樹齢50年前後。

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