ねんきん特別便2万通にミス 別人の記録、加入歴空白
2008年03月27日20時05分
社会保険庁は27日、5000万件の「宙に浮いた年金記録」の持ち主である可能性が高い1030万人に郵送した「ねんきん特別便」のうち、他人の加入記録が印刷されていたり、記録欄が空白だったりしたものが約2万通あったと発表した。社保庁がデータの印刷を業者に発注した際に、作業上の注意点を伝えるのを怠り、大量のミスが発生した。
特別便を受け取った年金受給者から今月下旬に「内容がおかしいのではないか」との指摘を受け、社保庁は初めて誤りに気づいたという。対象者には28日におわびの文書と正しい特別便を再送するが、政府が約束した「3月末までに本人に通知」というスケジュールに間に合わないものも出てきそうだ。
社保庁によると、ミスが生じたのは、今月19日に発送した遺族年金の受給者分の一部。
特別便のデータが入った磁気テープ3本を印刷業者に渡す時に、「1本ずつ別々に作業するように」と連絡しなかったため、業者は一括処理。磁気テープは別なのに、通し番号がたまたま同じだった別人の記録を、業者のコンピューターが「同一人物」と判断してしまった。社保庁は業者への発注後は印刷内容を点検しなかった。
その結果、9909通の特別便には本人と他人の加入記録が同時に印刷されたほか、9918通には加入記録がまったく印刷されなかった。ミスがあったのは計1万9827通。通常はデータを1本のテープにまとめて業者に渡すため、こうした誤りは生じないという。
再送には約500万円の郵送費がかかり、税金で負担する。社保庁は「当方の不手際で、国民に大変な迷惑をかけてしまった。だが、持ち主を特定できるわけではないので、個人情報の漏出には当たらない」としている。
Thursday, March 27, 2008
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