Sunday, April 13, 2008

世界一の精鋭KY!? 聖火リレーで暴走する青い軍団

世界一の精鋭KY!? 聖火リレーで暴走する青い軍団

 そこのけそこのけ聖火が通ると猛進し、世界中の不評を買っている青い軍団こと、中国の「聖火防衛隊」。この軍団は聖火リレー開催地の警備当局ばかりか、中国側の指示も聞かずに暴走し、当の中国側も頭を抱えているという。チベット武装警察から学生までいるという混成軍団の恐るべき非常識ぶりが関係者の証言で明らかになった。

 今月6日、英ロンドンで行われた聖火リレー。そこにも聖火ランナーに高圧的に命令する軍団の姿があった。英メディアは「彼らはチベット人を弾圧した武装警察から選ばれた」と一斉に反発。これに中国側は「警察学校の生徒からボランティアを選抜した」と反論した。いったい本当の素性はどちらなのか?

 中国政府関係者によると、彼らは北京市公安局に所属し、五輪の治安を守る「北京防暴特別警察」のメンバー。当初は100人だったが、聖火リレー“防衛” のため、250人に拡大された。その中には中国の言うように学生もいれば、武術に秀でた警察学校の講師もおり、英国の報道のように武装警察の精鋭もいる。

 「いわば各方面の精鋭の寄り合い所帯。英中どちらも都合のいい解釈をしている」(関係者)。チベット騒乱を鎮圧した部隊からも選別されているが、数人に過ぎず、チベット人抗議者が乱入した際の通訳的な意味合いが強いという。

 ただ、中国の五輪組織委が派遣しているにもかかわらず、最終的な指示系統は人民解放軍に属するため、混乱が生じている。「チームごとに小隊長がいるが、その小隊長が軍系統の人間。『何があっても聖火を死守せよ』との小隊長命令が絶対になっている」(同)

 国際世論のあまりの反発に、中国の五輪スタッフや現地の中国大使館関係者は「もっとソフトに対応するように」と軍団に要請しているというが、「祖国のために必死に任務を遂行している。ごちゃごちゃ言うな」と聞く耳持たずに突っ走っているという。その結果、前代未聞のKYぶりを世界にさらしまくっているのだ。

 ジャーナリストの富坂聰氏は「外国の空気がわからないメンバーが大半で、誠実に任務に当たろうとすればするほど非難される悪循環に陥っている。チベットへの対応同様、『中国の常識は世界の非常識』という事実を如実に表している」と指摘している。

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「まるでロボット」聖火守る“青い軍団”に長野困惑
取り囲みガッチリとガード

 聖火ランナーをガッチリ取り囲んで走る青いスポーツウエアの一団。聖火を守る“セイント”として中国が送り込んだ精鋭軍団の表情ひとつ変えずに妨害者をけ散らす高圧的姿勢に、英仏メディアから不満が続出した。26日に長野で予定されるリレーでも軍団の暴走が再現されないか、関係者は戦々恐々。警察庁は軍団が直接警備に関与しないよう求める方針だ。

 「彼らはまるでロボット。警察と小競り合いし、私に走れとか止まれとか、ほえるように言った」。ロンドンで聖火ランナーを務めた女性タレント、コニー・ハクさんは青い軍団の印象をこう振り返った。

 パリで走った柔道金メダリストのダビド・ドイエ氏は「連中は走るのを妨げた。やっと聖火を次の走者に渡したが、連中が火を消した」と怒りをぶちまけた。人権擁護のバッジを付けた走者に軍団は「はずせ」と命じた。米サンフランシスコでは、チベットの小旗を取り出した走者が即コースからはずされた。

 ロンドン警視庁の監督機関トップは「明らかに中国の警備隊が英警察を仕切った」と夕刊紙にいらだちを語った。

 ロンドン五輪組織委会長のセバスチャン・コー氏は「連中は暴徒のたぐいだ」と漏らしたという。豪州のラッド首相は「警備に必要ない」と軍団受け入れ拒否を表明している。

 英デーリー・テレグラフ紙は「青服たちの真実」と題し、彼らを「チベット鎮圧の警察に所属する」と伝えた。「政治試験」の成績も優秀で英語、仏語のほか、日本語でも「前へ」「速く」といった言葉を覚えているという。

 これに対し、中国外務省は「警察学校の学生から選抜したボランティアで、武装警察ではない」と反論した。五輪ホームページなどによると任務は「聖火の純潔と尊厳を守ること」とされ、選抜には体力、教養のほか、ハンサムかどうか容姿まで問われるそうだ。

 青い軍団の“活躍”に戸惑うのが長野市の関係者だ。聖火リレー長野市実行委員会の担当者は「妨害者を逮捕したりする権限はリレー開催地側にしかなく、北京組織委からはセキュリティーランナーは日本で用意しておくよう言われていた。(青い軍団が)来るも来ないも一切聞かされていない」と困惑する。

 リレーには北島康介選手や星野仙一監督、萩本欽一氏ら80人が参加、多数の見物客も予想され、警察庁は長野五輪を上回る規模の警備も検討。北京側は軍団の派遣を日本側に打診したとされるが、主権の侵害だとして直接警備に当たらないよう求める方針だ。

 前出の担当者はこう漏らす。「長野五輪の際のリレーでは警備も目立たず、走者がニコニコ沿道の声援に応えていた。ガッチリ固められ、沿道と隔離された走者の映像を見ていると、あれが本当の聖火リレーかなと思ってしまいます」

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聖火リレー「警備は日本がする」国家公安委員長

 長野市で予定される聖火リレーについて、泉信也国家公安委員長は11日の閣議後会見で「警備は日本の警察がするのが大原則」と述べ、中国側の青い軍団が伴走しながら警備することに否定的な見解を示した。

 泉委員長は「伴走者の身分が分からないので、きちんとしないといけない」と指摘。海外で伴走者が妨害を阻止した行為について「日本では歓迎しない」と語った。

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五輪選手誘拐計画で拘束…中国おびえるテロの正体とは
ウイグル独立派アルカーイダと密接な関係

 中国当局は10日、ウイグル独立派による五輪選手の誘拐や同時爆破、食品テロを未然に食い止めたと発表した。チベット騒乱直前にもハイジャック未遂を摘発。グループはアルカーイダのもとで軍事訓練を受けたとされ、治安当局が最も恐れているのはチベットではなく、ウイグル独立派の「聖戦」だという。過熱するチベット報道の陰でほとんど報じられてこなかった、中国がおびえるテロの恐怖とは-。

 「選手や外国人記者を誘拐、5月には北京、上海のホテルや政府、軍施設に爆弾や食品への毒物混入テロを仕掛ける計画だった。これを突き止め、計45人を拘束、複数の爆発物や毒物の製造拠点を捜索した」。中国公安省の発表は、衝撃的だった。

 独立運動組織「東トルキスタン・イスラム運動」の国外勢力の指示で計画、一部は新疆ウイグル自治区各地で自爆テロなど五輪破壊の聖戦メンバーを募っていたとし、「既に目標施設を下見。13回の爆発実験が行われた」と実施目前だったことを強調した。

 「東トルキスタン独立派はアルカーイダと密接な関係がある。アフガニスタンで軍事訓練を受けていた」。同自治区主席は昨年こう発言。国際刑事警察機構(ICPO)も逮捕されたアルカーイダ関係者が五輪会場の図面を持っていたと報告、生物化学テロ発生の可能性を示唆していた。

 中国当局は対テロ特殊部隊を強化。チベット騒乱1週間前の今年3月7日には、ウルムチ発北京行き旅客機内でガソリンをまいてハイジャックしようとしたとして少女(19)らウイグル族3人を逮捕。1月にはウルムチの拠点を急襲、2人を射殺し、15人を拘束していた。

 聖火リレーでもチベット関連の抗議行動ばかりが目立つが、2カ国目のトルコでは3日、リレーを妨害したとしてウイグル族6人が拘束されていた。

 ジャーナリストの富坂聰氏は「チベット問題は海外から注目されるが、当局が最も警戒していたのは東トルキスタン独立派の動き。チベット騒乱の拡大は逆に『チベットは大丈夫』との甘さがあったからではないか」と分析する。

 ウイグル族は1930-40年代に「東トルキスタン共和国」樹立を宣言。イスラム原理主義色の濃い一派は90年代、繁華街やパイプラインを狙った爆破テロを仕掛けるなど、当局と何度も衝突してきた。2001年の米同時多発テロ以降は、米国が独立派をテロ組織に認定。中国もロシアや中央アジア4カ国と対テロ合同演習を行うなど、摘発強化に乗り出した。

 富坂氏は「反テロで遠慮なくたたけるとの当局の思惑も見えるが、武力、組織力、実行力から言ってテログループが五輪直前に仕掛けてくる可能性は十分考えられる」と警告している。

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