王子製紙の前期、連結経常利益41%減
王子製紙が28日発表した2008年3月期連結決算は経常利益が前の期比41%減の380億円だった。原料の古紙や木材チップに加え、ボイラー燃料となる原油の価格が上昇。製品への価格転嫁が追いつかず、3期連続の経常減益となった。
売上高は4%増の1兆3183億円。チラシやカタログ向けの印刷用紙が順調だったほか、猛暑で飲料用の段ボール箱も伸びた。ただ原燃料高が想定以上に加速。製品の値上げで補えずに減益となった。
2009年3月期は4期ぶりの経常増益を目指す。連結売上高は前期比5%増の1兆3900億円、経常利益は18%増の450億円になる見通し。内需の低迷が懸念されるが、原燃料高を吸収するために印刷用紙などをさらに値上げし、収益を確保する方針だ。
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都市ガスから水素製造、ミニバン並み小型装置・東京ガスなど
東京ガスと三菱重工業などは都市ガスから水素を効率よく作る技術を開発し、これまで路線バスほどの大きさだった製造装置を3分の1のミニバン程度に小さくすることに成功した。既存のガソリンスタンドへの併設が容易になる。地球温暖化対策として期待される燃料電池車への水素供給に活用する狙いだ。
燃料電池車は水素と酸素の化学反応を利用して発電し、動力にする仕組み。運転中に二酸化炭素(CO2)を排出しないので有力な温暖化対策だが、車両価格の引き下げと水素供給のインフラ整備が課題だ。
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荏原、米で海水淡水化用ポンプ生産
荏原は米国で海水淡水化設備に使うポンプのノックダウン生産を始める。人口の増加や地球温暖化に伴う水不足が世界的に問題となるなか、海水淡水化設備への需要が高まっている。荏原は米国で生産を拡大し、現在20億円程度の同ポンプの売上高を年内に2割増やす。将来的には60億円程度まで引き上げる。
ポンプを扱う米ネバダ州の子会社は販売機能が中心だった。約3億円を投じて、倉庫など既存の建屋を工場として使う。一部の試験もできるようにする。部品は日本から供給する。
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新日石、バイオガソリン原料量産・09年末から、国内で初
新日本石油は2009年末から自動車燃料となるバイオガソリン原料を国内で初めて量産する。同社子会社の根岸製油所(横浜市)に20億円程度投じて年産 10万キロリットルの設備を造る。規格外の国産小麦などから製造したバイオ燃料を北海道から調達する。現在はバイオガソリン原料の大半を輸入に頼っている。国内でも量産を始めることで普及に弾みをつける。
バイオガソリンは、植物などを発酵させて作るバイオエタノールに石油ガスを合成した「ETBE」を、ガソリンに混合して作る。現在、ETBEは石油元売りが共同でブラジルなどから全量を輸入している。一部を国内生産にすることで、遠方からの購入による輸送コストと二酸化炭素(CO2)排出を低減する効果がある。
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