オフィス街に「保育所」次々と開設
オフィスビルが林立し、スーツ姿の男女が行き交う東京・大手町。三井物産の本社ビルに4月から、「かるがもファミリー保育園」が開設された。
総合商社では初めての企業内保育所で、男性社員にも好評だ。
カルガモで知られる人工池に面した同社1階のロビーは、皇居の緑も望める高級感あふれる空間。一角にある専用セキュリティーゲートを通り抜けると、奥に保育園が現れる。計100平方メートルの保育室には床暖房が施され、和室や子供用トイレも完備。3月下旬の内覧会は、熱心に見学する社員や関係者でにぎわった。
2歳の長男を預けることにした社員の田中仁さん(36)は、今月から子連れ出社の毎日。「通勤には30分ほど余計に時間がかかるけど、子供も慣れ、妻も喜んでいる」。昨秋に赴任先のニューヨークから帰国。海外でも保育サービスを使ってきたが、「帰国して打診した保育園はどこも満員。困っていたので、本当に助かった」という。
定員15人とミニサイズながら、生後57日から小学校入学前まで利用でき、夜9時までの延長保育も。月決め利用者は田中さんを含め3人おり、一時保育の申込者も30人以上。すでに1日5人が利用する日もあり、出だし好調のようだ。
“男性中心”のイメージがあった商社だが、近年は女性の基幹職採用が進み、育児休業の取得者も増えている。また、社内アンケートでは、男性社員からも「保育所設置」を求める声が上がっていたという。
多田博取締役は、「父親、母親の社員が仕事と私生活を両立でき、安心して働ける職場にする必要がある。女性が活躍でき、辞めない会社になることは今後のカギ」と話し、人材戦略の一つに位置づける。
東京のビジネス街には、最近こうした保育所が目立つ。丸の内には日本郵船の「丸の内保育室」や三菱地所が保育サービス会社と作った「キッズスクウェア 丸の内東京ビル」。日比谷公園を見下ろす新生銀行本店には社員向け保育所「ひびや Kids Park」がある。住友商事も今年9月ごろ、中央区の本社内に設置する予定。
東京都の保育所待機児数は全国最多の8088人(2007年10月1日現在)。三井物産に勤める40歳代の女性社員は、預け先が見つからず1年半も休職した経験がある。「会社の両立支援が進めば、後輩たちも安心して産める」と期待を寄せる。
Sunday, April 13, 2008
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