米国産牛肉:「忙しい」と取材拒否 出荷工場
【ブローリー(米カリフォルニア州)吉富裕倫】特定危険部位の背骨(脊柱)がついた牛肉を「発送ミス」で日本へ出荷した米食肉大手、ナショナルビーフ社の工場(カリフォルニア州ブローリー)は23日、多忙を理由に記者の取材に応じず、ミズーリ州にある本社での「取材窓口一本化」を繰り返すばかりだった。
ブローリーはロサンゼルスの南東約340キロ。工場はメキシコ国境から50キロ足らずの場所にあり、ヒスパニック(中南米系)の従業員が多い。工場関係者の女性は「日本向け牛肉の出荷は22日に止められたと聞いた」と話す。ひき肉の加工担当者(28)は、日本向けの出荷が止められたことについて、「何と言っていいか」との表情で肩をすくめるだけだった。
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米国産牛肉:「発送ミス」が原因 出荷元が声明
【ブローリー(米カリフォルニア州)吉富裕倫】日本向け米国産牛肉に特定危険部位の背骨(脊柱=せきちゅう)が混入していたことを受け、出荷元の食肉大手、ナショナルビーフ社(本社・ミズーリ州)は23日、「発送ミス」が原因だとして「日米の取り決めに違反しており、出荷すべきではなかった」との声明を発表した。
ジョン・ミラー最高経営責任者名で出された声明によると、日本向け輸出が承認されないまま出荷された牛肉は1箱のみ。出荷ミスの原因については「米農務省と日本政府の調査に全面的に協力している」とし、「今後の出荷が日本の基準に適合するよう適切な策を講じた」という。
声明は一方で、特定危険部位が混入した牛肉は「完全に安全で、米国や海外の消費者が食べている」と釈明。業界団体「アメリカ食肉協会」も声明で、日本の規制は「独特だ」との表現で暗に規制の見直しを訴えた。
また、米農務省の広報担当者も毎日新聞に対し、問題の牛肉は誤って出荷されたものだと述べ、出荷元の工場には原因が究明されるまで日本への輸出を禁じると通告したことを明らかにした。
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米国産牛肉:抜き取り検査を10%に引き上げ 厚労相指示
舛添要一厚生労働相は24日、累計の輸出が1000トンを超える工場で加工された米国産牛肉の抜き取り検査を、従前の1~2%から10%まで引き上げるよう各検疫所に指示したことを明らかにした。
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