Friday, May 2, 2008

住友重機、減速機を世界で増産・米独の工場増設

住友重機、減速機を世界で増産・米独の工場増設

 住友重機械工業は産業機械などの中核装置である減速機の世界での生産能力を拡大する。総額20億円強を投じてドイツと米国の工場を増設するほか、ブラジルとインドの組み立て拠点の機能拡充も検討する。住重は工作機械やロボットなどにも使う減速機の世界2位。産業機械の需要が引き続き旺盛なことから積極投資によって供給力を引き上げ、2010年度の売上高は06年度比5割増の1500億円を目指す。

 減速機はモーターの回転数を調整するための装置で、産業機械や工場の生産ラインの中核部品として使われている。ドイツではミュンヘンの工場を増設し、 08年秋に稼働させる。同工場では産業用ロボットや工作機械に使われる精密な減速機を生産しており、欧州の顧客企業の需要が堅調に伸びていることに対応する。

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日産、ロシア企業に生産委託へ・ゴーン社長会見

 日産自動車のカルロス・ゴーン社長は1日、記者会見し、仏ルノーと提携しているロシアの小型車などのメーカー、アフトワズに日産車を生産委託する考えを示した。ロシアでは2009年の稼働を目指し、新工場を建設している。ただ、販売台数が急速に伸びており、供給台数を拡大するためにも、地元メーカーへの生産委託が必要と判断した。

 ゴーン社長は「ロシアでは日産車の人気が高く、供給が足りない。生産委託を検討している」と述べた。時期や生産規模などの詳細は明らかにしなかった。生産する車種は小型車「ノート」などが候補になる。アフトワズの工場は年間100万台の生産能力があり、現時点では生産余力はかなりあるという。

 米クライスラーと相互OEM(相手先ブランドによる生産)供給することで合意している点については、それ以上提携を拡大しない方針を示した。他ブランドの買収については「今は日産車の販売拡大を考える時期。他のブランドに興味はない」と述べた。

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アサヒビール、中国で牛乳製販・伊藤忠と今夏にも

 アサヒビールは中国山東省に牛乳工場を建設し、今夏にも上海などで自社ブランドの牛乳を発売する。当初は年間350トン、5年後には年間1100トンの販売を目指す。牛乳の消費が伸びる中国で牛の健康や衛生の管理を徹底した高級商品として売り出し、同社ブランドの浸透を目指す。日本の大手企業が中国で牛乳の製販事業を本格的に手がけるのは初めて。

 伊藤忠商事と合弁で牛乳を生産する新会社、山東朝日緑源乳業(山東省)を4月に設立。資本金は8億4000万円でアサヒが90%、伊藤忠が10%を出資した。工場は既に建設中で、8月までに完成する見通し。生産能力は年間2000トン超。

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佐渡汽船、余剰船を6億で売却へ・今期、特別利益3億7000万円

 経営再建中の佐渡汽船は1日、小木(新潟県佐渡市)―直江津(同上越市)航路で4月にカーフェリー2隻体制から1隻へと減船したことに伴い余っていたカーフェリーを6億円で売却すると発表した。6月に引き渡す時点での簿価は2億2685万円で、3億7314万円の売却益を、2008年12月期決算で特別利益として計上する予定だ。

 売却するのは3月末まで就航していた「こさど丸」。鹿児島市から鹿児島県屋久島などへの航路を運航する新屋敷商事(鹿児島市)に譲渡する。20日に契約を結び、6月10日に引き渡す予定。新屋敷商事は定期航路に就航させる見込み。

 全世界的な船不足と原材料費の値上がりによる新造船の価格高騰で「中古船の需要が高まっている」(佐渡汽船)ため、簿価を大幅に上回る価格での売却となった。

 佐渡汽船の乗船客は佐渡への観光客の減少とともに減り続け、経営環境は依然、厳しい。赤字の続いていた小木―直江津航路で減船し、収益性の改善を目指すなど経営再建を進めているが、余剰船舶の高値売却で再建へ弾みを付けたい考えだ。

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