橋下・大阪府知事:財団法人に寄付44億円の返還要求
橋下徹・大阪府知事は27日、財団法人大阪府国際交流財団(泉佐野市)の黒川芳朝理事長と面談し、府が支出した財団の基本財産44億円を財政再建のため返還するよう求めた。黒川理事長が「寄付されたものだ」と事実上拒否すると、橋下知事が「納税者を愚弄(ぐろう)しないでほしい」と声を荒げる一幕もあり、話し合いは物別れとなった。
財団は89年設立。民間の国際交流推進や留学生支援などを手がける。設立時、府は基本財産として50億円を寄付し、現在は44億円に減った。府改革プロジェクトチームが「事業の必要性を精査する」として見直し対象とした出資法人の一つ。
橋下知事は「国際交流は必要だが、(財政難の)府は何もできない。いったんは府の財政に戻していただきたい」と返還を要請。黒川理事長は独立した法人であると強調し、「財団の基本財産だ」と難色を示した。さらに橋下知事が「財団がやっている事業は府でやれる」と述べると、「府に財団の仕事はできない」と反論した。
財団が基本財産を処分するには、3分の2以上の理事の議決が必要。「(返還は)理事会の議決がいる」と指摘する黒川理事長に対し、橋下知事は「法律は道具で、結果に合わせればいい」と言い返すなど、最後まで両者が歩み寄ることはなかった。
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