JT:食品事業40億円赤字 ギョーザ事件で冷凍食品離れ
日本たばこ産業(JT)は1日、09年3月期の食品事業の連結営業損益が40億円の赤字(前期は6億円の黒字)に転落すると発表した。子会社が輸入・販売した中国製冷凍ギョーザの中毒事件で、消費者の「冷凍食品離れ」が続いているため。JTは今年秋ごろまでギョーザ事件の影響が残るとみている。
JTの食品事業は、今年4月に加ト吉を完全子会社化したことなどにより、09年3月期の売上高は前期比44%増の4860億円となる見通し。ただ、4月の冷食販売が前年同期の5割程度に落ち込むなどギョーザ事件の打撃は続いており、09年3月期通期では、220億円の減収と65億円の営業減益につながるという。
冷食離れは業界全体に広がっている。今年3月、日本水産は08年3月期の連結営業利益見通しを130億円から70億円に、味の素は750億~775億円から640億円にそれぞれ下方修正した。木村宏JT社長は1日、ギョーザ事件の影響について「回復には時間がかかる」と述べた上で、冷凍食品部門を7月、加ト吉に統合すると発表。外部委託していた冷凍食品の生産の一部を加ト吉の工場に移管することなどで、「自社で(品質管理に)責任を持って作る体制」(木村社長)にし、信頼回復を図るという。
また、1日発表した08年3月期連結決算は、売上高が前期比34.4%増の6兆4097億円、営業利益は同29.7%増の4305億円でいずれも過去最高を更新。ギョーザ事件で63億円の減収、14億円の営業減益となり、回収費用など56億円の特別損失を計上したが、昨年4月に買収した英たばこ大手のギャラハー、今年1月から連結対象になった加ト吉が売り上げ、利益を押し上げた。
Thursday, May 1, 2008
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