Monday, May 26, 2008

暴行理事、親方失格&救う神なし…部屋は閉鎖か

暴行理事、親方失格&救う神なし…部屋は閉鎖か

 やっぱり重罰必至。琴欧洲の全勝は止まったが、後続の白鵬、朝青龍の両横綱もそろって討ち死にし、琴欧洲の初優勝の確率は高まるばかり。土俵上ばかりでなく、土俵外も大荒れだ。

 23日午後、東京・両国国技館内で漫画家のやくみつるさんら、外部委員も全員出席して「再発防止検討委員会」が開かれ、今場所前半に発覚した陸奥部屋の十両豊桜が序ノ口力士の頭をお玉で殴り、大けがをさせた事件と、間垣親方(元横綱2代目若乃花)が序二段力士を竹刀で殴った事件について審議。豊桜の師匠、陸奥親方(元大関霧島)を含めた3人に事情聴取した上で、厳重注意を申し渡した。

 もともとこの委員会は時津風部屋の新弟子死亡事件を受け急遽(きゅうきょ)、設置された組織。世間の逆風をかわすための形式的なもの、という声も強かった。それを裏書きするように53ある相撲部屋を手分けして視察。

 ようやく改革案をまとめ上げた矢先に協会幹部の理事でありながら事件を起こし、しかも「こんなこと、どこの部屋でもやっている」とか、「こういうことがなくなったら、相撲じゃない」とか、冷水を浴びせるような発言をした間垣親方に対する委員たちの怒りは予想を超えていた。

 「厳重注意ぐらいで処分が終わると、なんだ、協会は-といわれかねない。親方の委員からも間垣親方に、理事としての責任をどう考えるか、という厳しい声が浴びせられ、皆さんの意見に従う、と神妙に話していた。あとは理事会でどこまでやってくれるかだ」と、塔尾武夫委員(日本アマチュア相撲連盟副会長)は、険しい表情で追加処分の必要性を訴えた。

 医師でもある大西祥平委員(日本アンチ・ドーピング機構専門委員)は「間垣親方はご病気(脳梗塞)で脳に障害があり、理事としての判断にご苦労されていらっしゃる。医者の立場からも、負担が大きく、部屋や力士を1人で守っていくのはどうかと思います」と説明し、親方失格をにおわせている。

 伊勢ノ海委員長(元関脇藤ノ川)は「今日のことは29日に開かれる理事会に報告します」と話し、それ以上は言及しなかったが、理事降格は免れそうもない。それどころではない。部屋を閉鎖する可能性も出てきた。現役時代は美男横綱として人気があり、理事長候補にも挙がったことがある間垣親方、自らまいたタネとはいえ、窮地に追い込まれている。

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