玩具生産、中国集中を見直し・人件費上昇、輸出優遇も縮小
玩具各社が相次ぎ、中国に一極集中している生産体制を分散させる。最大手のタカラトミーはベトナムの工場に新製造ラインを建設、中国でのミニカーの生産を3年以内に全面移管する。バンダイとエポック社はタイでの生産を拡大する。各社は生産の9割を中国に依存してきたが、人件費上昇に加え、輸出産業への優遇策縮小で低コスト生産拠点としての優位性が低下したと判断。急激な為替変動など一極集中のリスクも考慮し、他のアジア地域に生産の比重を移す。
タカラトミーは9月までに、ベトナム北部のハイフォンに主力のミニカー「トミカ」専用の委託工場を建設する。委託先の香港企業が敷地面積1万平方メートルの用地に建設する工場に、タカラトミーが約50万ドルを投じて製造設備を導入する。2009年3月期に200万―300万個の生産から開始。3年内に年間出荷量に相当する約1500万個に引き上げ、中国での全生産を同工場に移す。
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日立、小型ICチップを使った入退室管理システム
日立製作所は、拠点数が多い企業でも従業員の入退室を一括して管理できるシステムを開発、第1弾として住友生命保険の全店舗に納入する。既存の社員証に小型ICチップを張り付けるだけで使え、新たにカードを作らなくて済むのが特徴。主に全国展開している金融機関や保険会社などの導入を見込む。住友生命で導入が完了すると、全国1200の拠点で4万5000人が利用することになるという。
日立が開発した0.4ミリメートル角のICチップ「ミューチップ」を読み取り機にかざし、ドアを解錠する仕組み。入退室の情報は日立がカスタマーセンターのサーバーで管理し、導入した企業の管理者はインターネットを通じて利用記録を把握できる。本社や支社単位で傘下に抱える営業所の設定を管理することもできる。システムの価格は読み取り機とコントローラー、電子錠をそれぞれ1つ購入した場合で約68万円から。
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日航が羽田の国際チャーター増便、深夜・早朝活用し年400便
日本航空は2008年度に、羽田空港の深夜・早朝時間帯(午後8時半―午前8時半)に発着する国際チャーター便を07年度より120便多い400便に増やす。昨年6月の規制緩和で発着可能時間帯が延長されたことを受け、国際チャーター便を旅客獲得の有力な手段と位置づける。アジア向けを中心に増便・新設を検討し、08年度の旅客数を07年度比で約5割増の10万4000人に引き上げる。
チャーター便は定期便が就航していない観光地に直行できるため中高年を中心に需要が高まっている。日航はこれまで羽田空港発着の国際チャーター便を米国のハワイ、ロサンゼルスや香港、韓国などアジア地域などで展開。07年度の旅客数は06年度比9割増の7万1000人を見込む。
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三井物産、カタールで大型発電・事業費4000億円超
【ドバイ=松尾博文】三井物産は中東カタールで大型発電・造水事業に乗り出す。カタール国営石油会社などと合弁会社を設立、2011年に操業を始める。総事業費は4000億円超で、日本企業による海外発電事業としては最大級。湾岸産油国では総額7兆円規模の発電・造水事業計画が進行中。日本勢は今回の事業を加え全体の2割に関与することになり、インフラ整備の担い手として存在感が急速に高まる。
今週中にもカタールの首都ドーハで事業契約に調印する。三井物産とベルギーの電力大手スエズがそれぞれ20%、残りをカタール国営石油などが出資して合弁会社を設立。ドーハ北方のラスラファン工業地区に発電・海水淡水化設備を建設する。発電タービンは三菱重工業が供給する。
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NHK、放送翌日にネット配信・「朝ドラ」など有料で10日間
NHKが12月に始めるインターネット経由での番組有料配信サービスの詳細が明らかになった。CATV最大手のジュピターテレコム(JCOM)や家電各社が出資するネット配信会社などと提携、人気ドラマなど約20の番組を放送翌日から最大10日間配信するほか、過去の人気番組約1000作品も提供する。 4月の改正放送法施行でNHKの配信事業が解禁されるのに伴う新サービスで、放送番組の本格的なネット配信は国内初となる。
NHKによるネット配信事業は4月に施行される改正放送法で認められる。地上波で放送された番組をほぼそのまま家庭の薄型テレビやパソコンに配信する国内で初めてのサービスとなる。
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