Sunday, February 3, 2008

電力入札:都のCO2基準1社も満たさず 東電と通常契約

電力入札:都のCO2基準1社も満たさず 東電と通常契約

 地球温暖化対策のため、電気事業者に二酸化炭素(CO2)の排出基準を定めた東京都の電力調達一般競争入札で、1月の実施分に事業者が参加せず、不調に終わったことが分かった。東京電力の排出量が柏崎刈羽原発(新潟県)の運転停止で増加し、基準を満たせなかったためだ。都は基準を緩めて制度を継続することを検討するが、排出削減策が原発の稼働率に左右される実態が浮かんだ。

 入札の対象は都立の福祉施設の2月から1年間の電力供給。都は結局、通常の契約を東電と結んだため、供給に影響はない。

 都は、都の施設の電力購入先を入札で選ぶ場合、事業者の発電1キロワット時当たりのCO2排出量を392グラム未満とする制度を昨年導入した。契約した事業者は、基準を守れなければ超過分に応じた「違約金」を支払う。

 基準は過去に都に供給された電力の実績を基に決めたが、同様の制度を持つ神奈川県や愛知県(各555グラム)より厳しい。

 07年度に計画した入札は、不調に終わった1月分も含め3件。2件は昨年6月に実施し、各3社が参加した。いずれも最安値を示した東電が落札した。

 しかし、東電は昨年7月の新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原発が停止し、排出が多い火力発電が増えた。07年度の1キロワット時当たりのCO2排出量は前年度比3割増の440グラム程度に悪化する見通しだ。1月の入札では「運転再開のめどが立たず、基準を満たせない」として応札を見送った。

 昨年6月に応札した別の2社も電力の一部を東電から仕入れており、原発停止の影響を間接的に受けることや、採算性などを理由に参加しなかった。

 都はCO2など都内の温室効果ガスの排出量を20年に00年比で25%減らす計画だが、05年度(暫定値)は00年度比5.6%増えた。

 都環境局は「原発の長期停止は想定していなかった。入札が機能するような対策を検討する」と話している。【温暖化問題取材班】

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