宝石輸出偽装で２億円還付、容疑の社長ら５人逮捕

宝石輸出偽装で２億円還付、容疑の社長ら５人逮捕

　宝石を海外に輸出したように装い消費税など計約２億円の不正還付を受けたとして、神戸地検特別刑事部は１４日、宝石販売会社「エムケイ貿易」（神戸市）の社長・黒田光彦容疑者（５３）（同市北区）ら神戸市内の５人を消費税法違反などの疑いで逮捕し、大阪国税局と合同で自宅や会社など１２か所を捜索した。

　５人とも容疑を認めている。

　ほかに逮捕されたのは、宝石卸売業・川村勝美（５５）（同市北区）、宝石販売会社社長・藤丸正仁（５３）（同市垂水区）、元ブランドバッグ卸売業・森二郎（５０）（同市兵庫区）、宝石販売業・廷々(てて)彰夫（５３）（同市中央区）の４容疑者。

　消費税は、国内で消費される商品やサービスにかかり、輸出取引には課税されないため、国内で仕入れた商品を輸出する際は、仕入れにかかった消費税が全額還付される「輸出免税制度」が適用されている。

　調べによると、黒田容疑者は４人と共謀してこの制度を悪用し、２００４年１月～０７年６月、国内でダイヤモンドを仕入れ、香港やイタリアなどに輸出したように装った申告書を税務署に提出。仕入れにかかったとする消費税など計約２億１４００万円の不正還付を受けた疑い。