Thursday, February 14, 2008

暴力団準構成員、2年連続で組員上回る

暴力団準構成員、2年連続で組員上回る

 昨年末時点の全国の暴力団の「準構成員」は前年比約100人増の約4万3300人で、2年連続で組員(構成員)を上回ったことが14日、警察庁のまとめで分かった。不当要求を規制する暴力団対策法の取り締まり対象となる組員より準構成員の方が資金集めがしやすいことなどが背景にあるとみられ、同庁は警戒を強めている。

 準構成員は、組員ではないが、暴力団の威力を背景に不法行為を行い、組組織の運営、維持に協力する者。

 まとめによると、昨年の組員と準構成員の合計は、前年より約500人少ない約8万4200人。うち、組員は約4万900人で前年より600人減少した。(14:02)

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暴力団:資金源減り奪い合いに 警察庁まとめ

 07年は、全国各地での対立抗争のほか、4月には暴力団幹部が長崎市長射殺事件を起こすなど市民を巻き込む凶悪事件も相次ぎ、国民の不安が高まった。

 暴力団の対立抗争をめぐる民事訴訟で、組員に対する暴力団組長の使用者責任を認め、賠償を命じる判決が04年、最高裁で確定。責任追及を恐れた組長が実力行使を控え、06年は初めて抗争ゼロになった。だが、自らの利権のために銃器を使って暴力に訴える暴力団の本質が変わっていないことが浮き彫りになった。

 警察庁は暴力団対策として、資金源に切り込み、打撃を与えることに主眼をおく。行政や企業を対象に不正な利益を要求する行為や金融、産業廃棄物処理業など企業活動を装った資金獲得活動の取締りに力を注いできた。また、全国各地の商店街などで暴力団による用心棒代などの要求を拒否する運動も広がりを見せている。

 結果的に暴力団は用心棒代などの限られた資金源を暴力団同士で奪い合うことになった。同庁は「資金源のパイが小さくなり追い込まれたあせりが、銃器を使った暴力の背景にある。市民に恐怖感を与え、存在感を示す意図も見える」と分析している。

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