Wednesday, February 13, 2008

仲良し家族が…“安い中国製に押され”足立・4人死傷

仲良し家族が…“安い中国製に押され”足立・4人死傷

02/12 10:24更新

 町工場などが立ち並ぶ東京都足立区梅田で11日夕、一家4人が死傷する事件が起きた。現場は機械工の佐々木亨さん(52)方。両手首を切り落とされた二男(15)は薄れゆく意識の中で「おやじにやられた」と話したという。近隣でも仲が良かったと評判だった一家に何が起きたのか。凄惨な事件からは不況であえぐ町工場の事情が見え隠れしていた。

 佐々木さんは父親から町工場を引き継ぎ、自宅1階を作業場として機械の修理や中古機械の販売を行っていた。妻の和子さん(49)とも修理で出入りしていた縫製工場で知り合ったという。

 2人の息子にも恵まれ、休日にはおそろいのヘルメット姿で自転車に乗り、仲良くサイクリングに出かける姿を住民は目にしていた。また一家そろっての買い物や、子供が機械器具を片づけるなど、手伝いをしていた姿もみられた。

 和子さんはサイクリングについて近隣に「お金もかからないし、健康にもいいからね」と話し、はにかんでいたという。そんな様子から近隣に一家は「幸せそのものの」と写っていた。

 だが数年前から徐々に一家を取り巻く環境に変化が生じ始めてきた。町工場に不況の影響が出始めたためだ。安い中国の機械に押され、亨さんが修理した機械を車に積み込んで搬送する姿があまり見られなくなった。

 工場のシャッターも閉まる日が多くなり、近所の女性(64)は「どうやって生計を立てているのか、みんな心配していた」と漏らす。

 3日ほど前には、固く閉まったシャッターの奥から「分かっているんだろう」と、亨さんらしき男性が怒鳴る声を男性(25)が聞いている。「もめていたんですかね。こんなことになるなんて…」。男性は肩を落とした。

 「家族を守らなければならなかったのに。自分が情けない」

 亨さんは遺書らしき文書を残し、その中でこうした趣旨の文言を残していたという。だが動機については、一切触れられていなかった。

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