力士急死 元時津風親方ら4人逮捕
2008.2.7 20:10
力士急死事件で逮捕された元時津風親方力士急死事件で逮捕された元時津風親方
大相撲の時津風部屋の序ノ口力士、時太山(ときたいざん)=当時(17)、本名・斉藤俊(たかし)さん=を制裁目的で暴行死させたとして、愛知県警捜査一課と犬山署は7日、傷害致死容疑で元時津風親方(元小結双津竜)、山本順一容疑者(57)と、部屋の兄弟子3人を逮捕した。関与の度合いが低い兄弟子数人は書類送検する。一時は病死と判断された事件だったが、真相解明を求める両親のねばり強い訴えが県警を動かし、名門相撲部屋の元親方逮捕にこぎ着けた。
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「真実が知りたい」 力士の父、再発防止訴え
2008.2.7 20:08
「俊(たかし)が死ぬまでに何があったのか。真実が知りたい」。大相撲・時津風部屋の序ノ口力士、時太山(ときたいざん)=当時(17)、本名・斉藤俊さん=急死事件で、愛知県警は山本順一・元時津風親方(57)らを逮捕した。俊さんの死から7カ月。事件が大きく動いたことを受け、新潟市北区に住む父親、正人さん(51)は「こんな思いをするのはおれ一人でいい。2度とこういうことが起きないよう、相撲界は変わってほしい」と再発防止を訴えた。
正人さんはいつもバッグに、俊さんの遺体写真を持ち歩いている。俊さんが変わり果てた姿で帰ってきたのは、名古屋場所の番付発表で初めてしこ名が載った日の翌日だった。
額は元親方にビール瓶で殴られてパックリと割れ、顔は腫れあがり、鼻はつぶれていた。体のいたるところに、赤黒く変色したやけどや打撲の跡があった。「あの姿を見たときは、気が狂いそうだった。これが、けいこでできた傷ですか。リンチとしか考えられない。親方の説明はうその固まりだ。愛知県警は最初からきちんと捜査してほしかった」。正人さんは怒りに声を震わせた。
「最初から最後まで面倒を見ます」。皮肉にも元親方のこの言葉だけが“真実”となった。「どこまでやれば危ないか分かっていたはず。過去にも同じことがあったのではないか」と、日本相撲協会への不信感もにじませた。
「僕、いい子になるから迎えに来て」
亡くなる前日に相撲部屋を抜け出し、電話をかけてきた俊さんの声が、今も正人さんの耳をついて離れない。「あんなにつらい目に遭っていると知らず、一場所だけ頑張れと言ってしまった。お前を信じてやれなかった。ごめんな」。正人さんは、俊さんに毎日謝り続けている。「よく死ぬまで我慢したな。おれだったら逃げ出している」と頑張りをたたえた。
新潟県新発田市で経営する食堂は、11月から再開した。「どうしてもつらいときは、ほかの人に任せて休んでいる。泣きながら接客するわけにもいかないんで」と正人さん。妻は今も店に出られず、自宅にこもったままだ。正人さんも息子を亡くした苦しみから逃れるため、酒量が増えた。「裁判になれば仕事を休んで愛知県まで通い続ける。はっきりした原因、本当の真実が知りたい」と悲痛な声を上げた。
Thursday, February 7, 2008
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