一家3人死亡、ナタで両手首切断の二男「おやじにやられた」
一家4人死傷の報に、現場付近は捜査員と報道陣で騒然=11日午後6時39分、東京都足立区
一家4人死傷の報に、現場付近は捜査員と報道陣で騒然=11日午後6時39分、東京都足立区
4人死傷の現場となった佐々木さん宅=11日午後7時15分、東京都足立区
4人死傷の現場となった佐々木さん宅=11日午後7時15分、東京都足立区
11日午後、東京都足立区の機械工の男性(52)宅で、男性と妻(49)、母親(85)と都立高1年の二男(15)の計4人が血まみれで倒れているのが見つかった。夫婦と母親の3人は死亡、二男は両手首を切断されるなどして意識不明の重体。室内からは血の付いたナタと、男性が書いたとみられる「家族を道連れにする」との内容の遺書がみつかった。
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父親が息子の手首を切り落としたのか…。3連休の最終日、東京の下町で衝撃の事件が起きた。
11日午後4時20分ごろ、足立区梅田の機械工、佐々木亨さん(52)方の1階作業場のシャッターから、黒っぽい血のようなものが流れているのを通行人が見つけ近くの交番に届けた。
西新井署員が急行すると、亨さんと妻の和子さん、母親の得子さんの3人が血を流し、すでに死亡していた。亨さんは左の首、得子さんは頭、和子さんは頭や首に傷があった。両手首を切断され後頭部陥没の大けがを負っていた二男は病院搬送の際、「おやじにやられた」などと口走ると、意識不明の重体となった。
調べでは、佐々木さん方は2階建てで、亨さんと得子さん、二男の3人は作業場に、和子さんは2階の部屋で倒れていた。5人暮らしで、都立高3年の長男(18)は大学受験のため外出しており、無事だった。
作業場には血の付いた刃渡り約20センチのナタがあり、2階廊下から亨さんが書いたとみられる遺書も発見。「母親だけを連れて行くつもりだった。子供は関係ないけど、やってしまった」「みんなを守らなきゃいけないのに」などと便箋1枚に綴られていた。
シャッターは内側から施錠された上に、亨さんには抵抗の際にできる傷などはなく、警視庁は亨さんが無理心中を図ったとみて調べている。
近所の人によると、亨さん方は先代から数十年、中古機械の修理や販売などをしていた。男性会社員(37)は数年前に亨さんが「あまり店が忙しくない」と漏らすのを聞いた。1年前から友人とバンドを組んでいたという亨さんについて「神経質そうだった」とも。近所の女性(64)は「最近どうやって生活していたのか、心配だった」と打ち明けた。
一方、近くの男性会社員(25)は、3日ほど前、佐々木さん方から「分かっているだろう」という怒鳴り声を聞いた。「お父さんの声だったんだろうが、もめていたんですかね。怖いですね」と青ざめていた。
★仲良さそうだった…近所もショック
現場は東武伊勢崎線梅島駅から数百メートル離れた国道4号沿いで、住宅や町工場が立ち並ぶ住宅街。飲食店の女性(50)は佐々木さん一家について「数年前の大雪の時、ご主人と息子さんが雪かきをしているのを見た。仲が良さそうだった」。高3の息子が亨さんの長男と同級という女性(49)は、昨年秋に和子さんと受験の話で励まし合ったといい、「子煩悩のいい母親」と驚きを隠せない表情。近くに住む女性(79)は「何でこんなことになるのか…。信じられない」と言葉を失っていた。
Tuesday, February 12, 2008
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