欧州4カ国首脳会議:「救済基金」は不発 足並みの乱れも
【ロンドン藤好陽太郎】フランスなど欧州4カ国首脳らによる緊急会議は、金融危機を封印するため、「あらゆる必要な手段を取る」ことが強調された。しかし、フランスが銀行救済基金構想提案を躊躇するなど、一枚岩とは言いがたく、週明けの市場の反応を警戒する声も出ている。
緊急対応は、首脳会議が打ち出した欧州全域の銀行監督を担う機関が、国境を超えて取引する銀行の情報収集や迅速な対応で、危機を封印できるかがカギを握る。しかし、すでに欧州では、銀行同士が資金を融通しあう短期金融市場が機能不全に陥り、資金繰り難から国有化されるケースが相次いでいる。背景には「資金を出した銀行が破たんしかねないとの疑心暗鬼が強まっていることがある」(欧州系銀行)。
欧州の金融政策は欧州中央銀行(ECB)に一元化されているが、財政政策の権限は各国に残されたまま。それだけに、銀行救済基金が注目を集めたが、ほとんど協議されなかった。そもそも、最大の経済圏ドイツが「財政負担を押し付けられるのを嫌がり」(英系銀行)、会合前から強く反対。ユーロ圏と異なる独自の通貨ポンドを持つ英国も、知らぬ顔を決め込んでいた。
こうした中、銀行の資金繰り破たんの恐怖にかられたアイルランドやギリシャはすでに預金の全額保護を決定。それぞれが自国経済を恐慌の淵から救い出すため、必死の行動に走り始めている。アイルランドの6大銀行は預金が増え、株価が反騰する一方で、他国の一部の銀行預金は流出を始めており、「域内で危機を増殖させてどうするのだ」と怒りの声が出ている。
欧州連合(EU)は、03年のイラク戦争や、最近の欧州憲法の簡略化版である「リスボン条約」の批准を巡り分裂が目立っていた。今回、金融危機への対処次第では、EU発の世界危機の発生、さらなるEUの求心力と国際的な地位の低下を招きかねず、岐路に立たされていると言える。
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ドイツ:不動産金融の緊急救済策を撤回
資金繰りが悪化していたドイツ不動産金融大手ハイポ・リアル・エステートは4日、9月末に合意したドイツ政府と同国の民間銀行団による最大350億ユーロ(約5兆円)の緊急救済策が撤回されたとの声明を発表した。米国から欧州に飛び火した金融危機が拡大しており、ドイツ政府と銀行団は5日、代替救済案の検討に入った。
地元メディアによると、同社は今年末までに最大500億ユーロ、来年末まででは700億~1000億ユーロの資金が必要との推定もあり、先に合意した350億ユーロを大幅に上回ることが判明した。
このため、一部の金融機関が短期融資に難色を示し、救済策が「有効でなくなった」という。(共同)
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企業年金、利回りマイナス7% 7-9月 国内株の急落響く
米金融危機による世界的な市場の混乱で、企業年金の運用が急速に悪化している。格付投資情報センター(R&I)の調べでは2008年7―9月期の運用利回りはマイナス7%と、2四半期ぶりにマイナスだった。年金資産の約22%を占める国内株の急落が最大の原因。対ユーロで円高が進み円ベースの外貨建て資産が値下がりしたことも響いた。
R&Iの調査は約140の企業年金(資産規模12兆円)が対象。4―6月期はプラス2.51%で、マイナスになるのは1―3月期(マイナス8.02%)以来だ。(07:00)
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東京―成田、直通30分以内に短縮 国交省検討 バイパス線新設
国土交通省は2010年に開業する成田新高速鉄道(成田空港―羽田空港など)に東京駅を通過するバイパス線を設ける検討に入った。東京駅と成田空港間の所要時間を特急で今の約半分である30分以内に縮める。都心と成田空港の移動時間を短くして、空港の国際競争力を高める。
成田新高速鉄道は一部区間を新設したうえで、北総線、京成線、都営浅草線、京浜急行線などに乗り入れて成田―羽田間を1時間以内で結ぶ。京成電鉄が運行する予定。(07:00)
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洋上にLNG基地 国際石油帝石、インドネシアで1兆円超投資
資源開発最大手の国際石油開発帝石はインドネシアで世界初の洋上液化天然ガス(LNG)基地を建設する。投資額は1兆円を超え、2015年にも同国で生産したガスの対日輸出を始める。世界的に資源ナショナリズムが高まるなか、世界最大のLNG輸入国である日本は調達先確保が急務となっていた。巨大基地の建設により、日本の輸入量の7%に相当するLNG出荷が動き出す。
年内にインドネシア政府と合意する見通し。国際石油帝石はインドネシアのティモール海で大規模ガス田「マセラ鉱区(アバディ)」の権益を100%保有。 15年から年間450万トンの天然ガスを生産し、全量を日本に供給する計画を進めている。現在ガス田を開発中だが、天然ガスを液化して船で積み出すLNG基地の建設計画が未定だった。(07:00)
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ブラジル・エンブラエルの日航向け1号機、完成で引き渡し
【サンパウロ=檀上誠】ブラジルの航空機メーカー、エンブラエルのジェット旅客機「エンブラエル170」(76席)の日本航空向け1号機が完成し、サンパウロ州の本社工場で引き渡し式典が開かれた。日航は2010年までに10機を導入する。小ぶりで低燃費という特長を生かし、既存機種では採算が厳しかった地方路線などに活用する。
09年2月に運航拠点となる名古屋(小牧)空港と福岡、松山を結ぶ路線に投入。同3月に開港する静岡空港でも福岡線に使用する。日本の大手航空会社がエンブラエル機を導入するのは初めて。日航の西松遥社長は「10年の羽田拡張で小型機を活用した路線網の維持が可能になる」と指摘。保有機の小型化を進め、増便による利便性向上に取り組む考えも示した。(01:55)
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着服:福井県警の巡査長、パトカー用のガソリンを私有車に
福井県警小浜署の駐在所に勤務する40代の男性巡査長が、パトカー用支給のチケットを使い、私有車にガソリンを入れていたことが分かった。繰り返し着服していたとみられ、県警の任意の調べに対し、巡査長は「ガソリンが高くてやった」などと話しているという。県警は業務上横領の疑いで調べ、巡査長の処分も検討している。
関係者によると、巡査長は、県警指定の駐在所近くのガソリンスタンドでミニパトカーに給油。その際、パトカーに積んでいたポリタンクのような容器にもガソリンを入れ、マイカーに入れ替えて使っていた疑いがあるという。県警は「現段階ではコメントできない」としている。
消防法令では、乗用車でガソリンを運ぶ場合、金属製の専用携行缶(22リットル以下)の使用を義務化。ガソリンスタンドでの灯油用ポリ容器での販売を禁じている。【松井聡】
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あしなが育英会:母子家庭の大学生や母親ら400人がデモ
災害などで親を亡くした遺児を支援する「あしなが育英会」(東京都千代田区)は5日、景気低迷の影響で生活苦の母子家庭が増えているとして、教育支援などを求めて東京・有楽町でデモ行進した。母子家庭の大学生や母親ら約400人が参加し、「遺児の教育の機会均等保障を」「母子家庭を見捨てるな」と訴えた。
同会によると、奨学金を受給する高校生の母親にアンケートした結果、7割近くが給与カットやリストラの影響を受けていた。同会はデモに先立ち、遺族年金の大学・専門学校修了時までの支給などを求める要望書を各党に提出した。
札幌市から参加した遠藤美智代さん(47)は「物価が上がり、食費を切り詰めているが限界。高校1年生の長女も大学進学ではなく働こうかと言い出しているのが悔しい」と目を潤ませた。【町田徳丈】
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民主:「公明はばい菌みたいなもの」石井副代表
民主党の石井一副代表は5日、テレビ朝日の番組に出演し、衆院選で政権を獲得した場合の公明党との連立の可能性について「一切ない。(同党は)ばい菌みたいなものだ」と否定した。そのうえで「公明党の票を4もらったら浮動票は6逃げていく」とも語った。
これに対し、公明党の太田昭宏代表は同日、千葉県松戸市での街頭演説会で「公党の副代表が、公党に対し、そんな不見識極まりない言葉を使うのはとんでもない話だ」と批判。石井氏に発言の撤回と謝罪を求める考えを強調した。
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遺伝子組み換え作物:解禁望む「大国」の畑 フランス、消費者は強い抵抗感
燃料費や穀物価格の高騰を受け、遺伝子組み換え(GM)作物への関心が高まっている。栽培に手間がかからず収穫量が多いからだ。農作物自給率120%超の農業大国・フランスでは消費者の抵抗が強く、今年2月、組み換え作物の商業生産が法律で禁止された。しかし、農家には殺虫剤が不要などの理由で栽培解禁を強く望む声がある。今春まで3年間組み換えトウモロコシ栽培を続けた農場を訪ねた。【トゥールーズで福井聡】
◇最大の敵は害虫
パスカル・メッジさん(30)の畑は仏南部トゥールーズ近郊にある。メッジさんはトゥールーズ大農学部修士課程を修了後、農業機械の会社に就職した。03年、農業をやめた人から土地を借りて転職、学生時代から関心のあった組み換えトウモロコシの栽培を05年から始めた。100ヘクタールの畑のうちトウモロコシは40ヘクタールで、うち30ヘクタールを組み換えとした。
「トウモロコシ農家にとって最大の敵は実や茎を食べる害虫のアワノメイガだ。ほら、今年もこんなにやられている」。メッジさんは食べられた実の先端を指さした。菌糸状のかたまりになっている。害虫を防ぐために殺虫剤を2度散布するが、収穫の2割前後は虫食い状態となる。
これに対し、害虫への抵抗性を高めた米モンサント社製の組み換えトウモロコシ「MON810」からは害虫が一切発生しない。ほぼ作付け通りの収穫が見込めるという。
◇収益の差は152万円
種子の値段は組み換えで1ヘクタール当たり135ユーロ(1ユーロは約145円)、普通種は同100ユーロ。しかし、普通のトウモロコシには殺虫剤をまかねばならない。初期段階には同35ユーロ、後期段階には飛行機で散布するため同50ユーロかかる。このほか、肥料と除草剤などがかかるがこれらは双方同じ。基本経費でみると、普通のトウモロコシは1ヘクタール当たり50ユーロ余分にかかることになる。
一方、収穫量は通常トウモロコシが1ヘクタール当たり10・5トンなのに対し、組み換えは同12トンに達する。市場価格は年によって変動するが、1トン当たり200ユーロとすると、1ヘクタール当たり300ユーロの差が出ることになる。メッジさんの組み換えトウモロコシ耕作面積は30ヘクタールなので年間1万500ユーロ(約152万円)の収益差となる。これはメッジさんのトウモロコシ畑の年収の3分の1に相当する。
◇2月に生産禁止
欧州連合(EU)は01年、組み換え作物栽培について、普通の作物との隔離を条件に解禁した。フランスでも07年まで、MON810の栽培は認められており、07年には2万2000ヘクタール(総耕作面積の1%以下)で栽培された。しかし、国民には抵抗感も強く、政府は諮問委員会の報告を受けて今年2月、国内栽培禁止を決めた。これに対し、与党の国民運動連合は5月、解禁を求める新法案を提出し上下両院で採択され、今後試験を経て最終決定を下すことになった。
メッジさんも07年まで3年間栽培し、組み換え作物に抵抗の少ないスペイン市場に出荷していたが、今春禁じられたため現在は栽培していない。試験栽培は認められるものの、実際は反組み換え団体が耕作を妨害するため、事実上、農家での栽培はできない状態という。
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◇安全性、長期データが必要--パリ第11大研究員、クリスチャン・ベロー氏
組み換え作物に詳しいパリ第11大学のクリスチャン・ベロー研究員(生物学博士)に聞いた。
--MON810が虫を殺す仕組みは?
◆MON810は昆虫病原菌の一種、バチルスチューリンゲンシス(Bt)の遺伝子を導入してBtたんぱく質を作る。昆虫の消化液はアルカリ性のため、Btたんぱく質を完全に消化できない。残ったものが昆虫の腸にある受容体に結合し、栄養素が吸収できなくなり、昆虫は餓死する。
--人間はどうか。
人間など哺乳(ほにゅう)類の消化液は酸性で、Btたんぱく質をアミノ酸に分解してしまう。受容体もないため食べても害はない。ただし、Bt遺伝子を導入する際に「促進剤」を使うため純粋ではなく「変形Btたんぱく質」となる。これが未知の作用をもたらす疑いが残る。影響を詳しく知るには、動物での長期実験データが必要だ。
--交雑は起きないか。
◆花粉は重いので、多くは遠くまで飛ばないが、2割は分からない。受粉時期がずれるように植えても、遠くに飛んだ場合、どうなるかは不明だ。
--殺虫剤をまいても普通のトウモロコシの2割は虫食いになるというが。
◆同じ畑で連作すれば虫の卵などが残り、翌年も発生する。有機農業の基本は同じ畑で毎年作物を替えることだ。そうすれば害虫は発生せず殺虫剤も不要だ。(組み換え作物に頼らなくても)有機農法で虫と菌を避けることができる。
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脳細胞:オスの性行動を起こす脳細胞、10万個中わずか20個
メスへの求愛などオスの性行動を起こさせる脳細胞群を、山元大輔・東北大教授(行動遺伝学)と木村賢一・北海道教育大教授(神経遺伝学)らがショウジョウバエで見つけた。10万個の脳細胞のうちわずか20個の細胞がかかわっているという。
山元教授らは96年、同性愛のオスのショウジョウバエ「サトリ」から、オス型の行動を取らせる遺伝子を特定。この遺伝子がどう働いて性行動を起こしているかを調べた。
メスのショウジョウバエの脳のさまざまな部分を、遺伝子操作によって性転換させ、メスと同居させて観察した。その結果、205匹のうち16匹が同性のメスに対して、オスのように片方の羽を打ちふるわせる求愛行動を取った。
16匹の脳を詳しく調べたところ、13匹に共通する「オス化細胞群」が見つかった。わずか20個の脳細胞からなり、オスにしか存在しない。これがオスの性行動の引き金を引く「司令塔」と判断した。
山元教授は「人間でも同性愛者と異性愛者では脳細胞に生物学的な違いがあることが知られている。行動の性差を左右する同じような細胞群が人間にも存在するのではないか」と話す。
9月11日発行の米科学誌「ニューロン」に発表した。
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アラビア石油イラク開発計画に参画も
2008.10.4 01:40
AOCホールディングス傘下のアラビア石油(東京都品川区)は3日、イラクで計画されている外資系石油会社による油田と天然ガス田の開発事業に参画する方針を明らかにした。イラクは北部の主要油田キルクークなど8カ所の油田とガス田を対象に外資導入を進めており、外資41社を対象に、来年3月末までに入札を実施する。アラ石は年内にも予定される追加応札資格募集に申請し、事業参画を目指す。
アラ石は1月にクウェートと結んでいた「カフジ油田」の技術サービス契約が終了し、日本初の自主開発油田として50年近く携わった同油田の操業から撤退した。現在は中国とノルウェーで油田の権益を持つほか、ノルウェーとエジプトで新たな開発事業に参画することを決めている。ただ将来の原油生産量確保には、世界最大の産油国であるサウジアラビアを上回る原油埋蔵量が期待されるイラクの油田開発事業の参画が不可欠と判断した。
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暴力団「法の抜け穴勉強会」 対策法改正で3大組織(1/2ページ)
2008年10月5日3時2分
指定暴力団の3大組織が、8月に全面施行された改正暴力団対策法に関する勉強会を相次いで開いていることが朝日新聞の取材でわかった。リポートを提出させる組織もあり、上層部に賠償責任が及ばないように注意する指令も出ているという。警察当局は脱法目的の勉強会の可能性があるとして、警戒を強めている。
約4万人の組員を抱える最大の組織、山口組(本部・神戸市)の関係者が朝日新聞記者に明かした話では、同組本部から傘下団体に6月ごろに「宿題」が出され、各組は同法についてのリポートを提出したという。
「関東や関西など、ブロック単位で『リポート』を集計した。『こんな場合、あなたならどうする』といった改正法施行後の対処法のようなもの」と、ある組幹部は話す。
別の暴力団幹部によると、東京に拠点を置く稲川会や住吉会なども幹部を集めて、法律の専門家などを講師にした勉強会を開いているという。ある暴力団幹部は取材に「これからはどんどん締め付けが厳しくなっていくのだろう。こちらも覚悟して、勉強していかなくてはいけない」と話した。
警察当局によると、山口組の傘下団体の間では「組員の違反行為で本家筋に迷惑をかけるな」「中止命令の対象となるようなことをするな」という、本部からとみられる指令が回っている。傘下団体の幹部が集まって勉強会を開いたとの情報があるほか、暴対法の改正内容を解説した数枚の資料を入手したという。警察庁幹部は「解説書は弁護士など法律の専門家が書いたとしか思えない」と指摘する。
暴力団捜査に携わる警察幹部は「暴力団は代表者への損害賠償請求を一番恐れているのだろう」とみる。勉強会開催の動きは、法改正による締め付け効果が一定程度表れている証拠とみることができる一方、代表者への賠償請求を巧みに避ける方策や、実質的には同じ「出所祝い」なのに、別の名目にして金品を渡すなど、法の抜け穴を探すための勉強会の可能性があると見ているという。
◇
改正暴力団対策法 昨年4月の長崎市長射殺事件などをきっかけに改正され、5月と8月に施行された。(1)抗争事件で服役した組員に金品を与える「出所祝い」や、「功労人事」の禁止(2)組員による威力を示した恐喝などの資金獲得活動に直接関与していなくても組長らが賠償責任を負う(3)行政機関に許認可を要求するほか、入札参加を要求する行為の禁止などを定めた。
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相撲協会に天下り先を確保した警察・検察庁の腐敗度
執筆者: Yamaoka (3:27 am)
日本相撲協会が9月30日、村山弘義元東京高検検事長を外部理事に、吉野準元警視総監を監事に起用することを決めたと発表したのはご存じの通り(冒頭左写真=「毎日」10月1日)。
大麻や体罰事件で大揺れの角界改革のためと大手マスコミは歓迎記事を載せているが、本当にそうなのか。
村山元検事長といえば、約8年前、社長が逮捕されるという異常事態のなか、マザーズ上場第1号「リキッドオーディオ・ジャパン」の監査役に天下った御仁(上右写真=当時のニュース・リリース。岩崎光任氏は元警視庁理事官)。では、その後、同社は健全化したのか?
健全化どころか、現「ニューデール」は闇社会の住人の資金注入を受け、彼らの資金源になっているのが現実ではないか。
警察や検察の腐敗を追及、本紙でも警視庁の天下りの実態をレポートしてもらった、ジャーナリストの寺澤有氏(横写真)もこう見る。
「武庫川理事長の後援会に関わっていた縁で、村山氏は抜擢されたそうですが、こうした人事は古巣の検察、警察の許可なくしてあり得ません。つまり、動機はどうあれ、これは組織が決めた人事で、そうである以上、積極的に事件化する気はもはやなく、受け入れた相撲協会側から有体にいえば、事件もみ消しに成功したといえなくもありません。
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時津風部屋:親方、謝罪の断髪式 異例の相撲甚句も
大相撲元幕内力士、時津海の時津風親方(34)=本名・坂本正博=の断髪式が5日、東京・両国国技館で行われた。親方は、力士暴行死事件のあった時津風部屋を昨年10月に継承した。
母校・東京農大や郷里の長崎県の関係者ら約310人が大いちょうにはさみを入れた。最後の「止めばさみ」は、本来は引退時の師匠が入れるが、先代親方である山本順一被告(58)は、暴行死事件のために協会を解雇され、その後傷害致死の罪で起訴されている。このため師匠不在という異例の式となり、止めばさみは02年まで日本相撲協会理事長を務めた先々代の内田勝男さん(71)=元大関・豊山=が入れた。入門時の師匠で、東京農大の先輩でもある内田さんは「彼は志半ばでの引退だったと思う。(止めばさみを入れたことは)私のつらいさだめだろう」と沈痛な面持ちで語った。
また年寄襲名を祝う相撲甚句の歌詞にも、「これから三役というときに/突然起こった大変事/十字架背負って引退も/やむなし涙の決断は/男気あふれたいばら道」と、部屋継承のために引退せざるを得なかった無念さが盛り込まれた。
式後、土俵上でマイクを握った時津風親方は「不祥事でご迷惑と心配をかけて申し訳ありません」と謝罪。「弟子の育成に全力をそそぎ、新しい時津風部屋を築き上げます」とあいさつすると、2階席まで埋まった館内から大きな拍手が送られた。
部屋を継承して1年たったが、新弟子の入門はゼロ。7日からは名古屋地裁で暴行死事件の公判が始まる。親方は8日に証人として出廷する予定で、「しっかり言いたいことは言う。それが僕の務め」と語った。【飯山太郎】
◇きちんと誠意を
斉藤俊さんの父正人さん(51)は「自分たちで『いばら道』を作ったのに、英雄を気取っているという印象を受けた。『男気あふれる』というなら、部屋としてきちんと誠意をみせてほしい」と語った。【岡田英】
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力士急死事件、兄弟子3被告7日に初公判
2008.10.5 17:50
大相撲の時津風部屋の力士急死事件で、時太山(ときたいざん)=当時(17)、本名斉藤俊(たかし)さん=を暴行し死亡させたとして、傷害致死罪に問われた兄弟子伊塚雄一郎(25)、木村正和(25)、藤居正憲(23)の3被告の初公判が7日、名古屋地裁で開かれる。
いずれも「けいこの限度を超えた違法な暴行だった」などと起訴事実を大筋で認め、情状酌量を求める方針。元親方山本順一被告(58)=同罪で起訴=から暴行を指示され、従ったという立場を強調する見通し。
検察側は「けいこの名を借りたリンチで『従属的だった』では済まされない」として、激しいぶつかりげいこや金属バットによる殴打など暴行の実態を明らかにする。元親方は公判前整理手続き中で、初公判のめどは立っていない。兄弟子への指示を否認しているとみられる。
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週刊誌で元若ノ鵬が八百長告白 名指し2力士は全面否定
2008年10月5日20時44分
大麻問題で日本相撲協会を解雇された元幕内若ノ鵬が現役時代の八百長相撲を告白した、とする記事が6日発売の週刊現代に掲載されることが分かった。相手として名指しされた力士2人は5日、報道陣に「八百長をやったことはない」などと全面否定した。
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