別の有機リン系薬物も検出 共同捜査本部設置 ギョーザ事件
2008.2.5 19:29
このニュースのトピックス:中国製ギョーザ中毒問題
中国製ギョーザ中毒事件で、日本生活協同組合連合会は5日、福島県内の店舗から回収した中国河北省の「天洋食品」製造の冷凍ギョーザから、有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」が検出されたと発表した。「においがきつい」として販売されなかったため健康被害はなかった。これまで千葉県と兵庫県で販売されたギョーザから検出された有機リン系殺虫剤「メタミドホス」は検出されなかった。日本生協連は厚生労働省に検査結果を報告した。
日本生協連によれば、ジクロルボスが検出されたのはコープあいづから回収された「CO・OP手作り餃子40個入り」(560グラム)。昨年6月3日に製造されたもので、ギョーザの皮から110ppm、具から0・42ppmが検出された。
昨年11月、「オイルのようなにおいがきつくて食べられない」とのコープあいづプラザ店職員からの苦情で、日本生協連が回収。他店でも同じ商品で同様のにおいのギョーザがあったため、コープあいづ管内全店から同商品をひきあげた。輸入元のJT子会社「ジェイティフーズ」が検査したが、当初は物流経路で何らかの外的要因で油がしみたと処理されたという。
今回、天洋食品製造の冷凍ギョーザからメタミドホスが検出されたことから、日本生協連の商品検査センターで改めて調べたところ、ジクロルボスが混入されていたことが判明した。
ジクロルボスは、農業用や一般家庭用に使われる有機リン系の殺虫剤で、国内でも中国でも一般的に入手可能。吸い込んだり皮膚に付着すると、頭痛や呼吸困難を引き起こし、劇物に指定されている。厚労省によると、ジクロルボスの残留農薬基準値はニラや白菜で0・1ppmとなっている。今回、冷凍ギョーザの皮から検出された最高値(110ppm)は1100倍に相当する。
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一方、千葉、兵庫両県で3家族計10人が中毒症状を起こした3事件について、両県警は5日、天洋食品工場内で故意に殺虫剤が混入された疑いがあるとみて、殺人未遂などの容疑で共同捜査本部を設置した。捜査本部は新たに見つかったジクロルボスの混入経緯についても調べる方針。
Tuesday, February 5, 2008
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